MUKU-DATA  和室部材

今朝出社したら、FAXが届いていた。
S48年工場を開設、過去和室には必須アイテムだった目透し天井の製造を
この7/20で終了するとの事。
長く続く和装材の販売不振、売上が過去の1/3、世界情勢の変化で資材高騰・・等
将来的に製造業を続けていく事が困難と書かれてある。

東京銘木市場も年内で長い歴史の幕を閉じる事が決まっている。
東京、新木場
日本の木の文化、和室の華である銘木を支えてきた市場も
似たような理由での閉鎖の決定だったのだろう。
いろいろな角度から検討しても将来的に夢を描けない。
なんとも言えない気持ちになってくる。。

新木場で約10年前に業界に見切りをつけ、廃業時に東北の材木商へと受け継がれた
和室部材(数寄屋建築部材)
これら部材の枯れ具合や佇まいがどうも気になっていたので
弊社でこれらを迎え入れる事にした。
枯れて侘びた部材たちが銘木商の手によって丁寧に仕立て上げられてある。
これは柱、これは框といった具合に和室の部材として簡単に使えそうなものはないのだが・・
さて、これらをどこにどう使っていく事が活かしてあげれるのだろうか・・
1本1本、それぞれに個性がある材たちかと思う。

和室は形を変え、畳は今も残る。
むしろ畳間が欲しいという要望は確かにあることは感じているし
私自身、建築するのであれば何部屋かは畳の間が欲しいと思っている一人である。
床柱、床の間、違い棚、天井目透し、竿縁天井、・・・・
それらの需要が激減した今、和室はどこへ向かっていくのだろう・・?
形は違ったとしても日本的な室内は残っていって欲しいと願っている。